発達障害がある児童・生徒の特別支援教育の充実を求める要望書

奈良市の市立小学校には発達障害の児童のための通級指導教室が1ヶ所しかありません。指導教員も1名です。(平成28年末日現在)また、平成26年度から”通級指導を受けることのできる期間を3年間とする”という通知が対象児童に届き、その後の支援についての案内がありませんでした。そのような状況により、奈良市ステップ教室保護者会から奈良市と同教育委員会に対し”発達障害(AD/HD・LD・PDD)がある児童・生徒に対する特別支援教育の充実を求める要望書を”平成27年1月に初めて提出しました。

この時の要望書の内容は、ステップ教室の増設と指導教員の増員、在籍校におけるリソースルームの設置、コーディネーターを中心とした在籍校での支援体制の確立、通常学級担当教員に対するサポートと専門家による相談窓口の設置、中学校での特別支援教育の充実を求めて作成し提出しましたが予算がないとの回答を奈良市と同教育委員会からいただきました。
そこで、翌年(平成28年)には、予算の有無にかかわらないような内容で、”支援体制の確立”を中心としたものを作成し、奈良市ステップ教室保護者会と、なら市ステップ保護者連絡会(ステップ教室修了・卒業児童の保護者の会)の連名で要望書を提出しました。平成28年12月2日に奈良市役所に於いて、今回の要望書に対する回答をいただきました。しかし、結果的には「支援体制は確立しており、各機関との連携はとれている」という内容でした。当日の議事録はおいおい、このサイトにアップする予定です。
現在(平成28年度)はステップ教室の定員が30名、指導教員1名となっており、ステップ教室在籍児童は前年に比べ10名ほど減っています。まだまだ支援が受けられないまま在籍校で困っている子どもがちがたくさんいると思われます。しかし在籍校からは対象児童を支援学級へ案内するような傾向があり、適切に学べる環境が提供されているのか大いに疑問です。今後も、通常学級で困っている子どもたちへの具体的な支援を求めていきたいと考えています。

 

要望書はこちらからご覧いただけます。

平成28年 発達障害(AD/HD・LD・PDD)がある児童・生徒に対する特別支援教育の充実を求める要望書

2016年12月29日


関連キーワード:, ,

凸凹net(でこぼこネット)